友達が増えた話
車が好きで良くドライブをしていた頃に大阪の南方面の工場が一杯ある地域に居た友達の所に良く遊びに出掛けていました。
そして皆で車を停めて話をしている時に突然目の前の道路で知らない車が中央分離帯に突っ込み白煙をあげました。こんな直線の道で”えっなんで”って思ったのですが慌ててその場所に近寄って見てみると、車の右前方が大破までいかないですが相当凹んでおり走れる状況ではありませんでした
見知らない人でしたが流石にこのままの状況で放っておけないので私の知り合いの車屋さんに頼んでレッカー車を出して貰い、その車屋さんまで運ぶ事にしました
そして友達となんでこんなところでハンドル切ったの?って聞くと彼が不思議なことを言い出しました。『今見ると繋がった中央分離帯にしか見えないけど、ぶつかった時は中央分離帯に隙間が見えてそこでUターンしようとしたら衝撃があった』って言うのです
その時は皆で『そんなことないやろ』って、『怪我しなくて良かったな』って言って皆で撤収しようとしていた時に友達の一人が『あっ』って声を出して、どうしたのって言ったら中央分離帯の丁度ぶつかった部分の上に草が生えていてその真ん中辺りにオートバイのタンクと花束が置いてありました
皆無言になって、早く帰ろうってなって撤収しました。夜中だったので背筋がゾッとしましたが早くその場から離れたかったのですぐに知り合いの車屋さんに戻って皆でそんなことがあるのかなって話をしてました
想像ですが、事故った彼が何者かに呼び寄せられたのかも知れません。そして知り合いの車屋さんに彼の車を預けて安く修理してあげてってお願いし、困っていたので私が彼を家まで送って行きました。ただ事故を目撃しただけの間柄でしたが何故か昔から知っている様な雰囲気の彼でそしてその日は家まで送って別れました
不思議な話はここで終わりなのですが、この話には続きがあって
それから何か月か経ってその車屋さんに用事があって行ってみたら事故った時の彼が偶然居てて、何故かお店を手伝っている様子だったので『車直ったん?ここで何してんの』って聞くと、彼は『あの事故が縁でここで働かせて貰ってる』って言うではないですか(笑)。えっそんなことってあるの、私はビックリしましたが店長とも馴染んでいるようなのでまた友達が増えたかなっていう感じでした。
彼が『仕事がもうすぐ終わるので家まで遊びに来ない?お礼がしたい』って言うので『お礼なんて要らんよ』って言ったのですが、気が済まないらしく車で彼の家に行くと、少し待っといて言って家に戻り、抱えきれないくらいのタバコの箱を車の窓からプレゼントして貰いました。一期一会とは言いますが車の事故を目撃しただけですが良い出会いになりました
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