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ウエットスーツの修理と言えば接合部の両方にウエットボンドを薄く塗り、触ってもくっ付かない位まで乾かし、指で接合部を1分程度つまんで接着するのが一般的ですが、1分も指でつまんでいたら指が疲れるし数か所あれば時間が掛かるのでエアーニッパー(業者の方が接着に使っている器具)と同じ様に短時間で強い力で圧着するにはどうすれば良いか考えて出したのはアンギラスで圧着することです

自分で思いついたので友人にしか言ってないですが、この方法で10年以上圧着してますが今のところ特に不具合は出ていません(気付いて無いだけかも)

力加減が文章では伝えにくいですが、あくまでもウエットスーツなのでバカ力でつねったら破けるので要注意です(普通の力で軽く、一瞬で大丈夫です)しかしあくまで自己責任でお願いします。近年のウエットスーツは高価になってますので慎重にお願いします

【用意するもの】
 1.ウエットボンド
 (鮮度は結構重要です、経年で確実に劣化しますので製造年月にはご注意下さい)  
  ※毎シーズン使ってますが、ボンドに粘り気が出てきたら交換の目安です

 2.アンギラス
 (工具:ペンチでは平行に挟め無さそうなので使用したことはないですが代替えとして大丈夫かも知れません)

 3.爪楊枝
 (これは何でも良いですが、狭い隙間にボンドを塗る為に使用します)

【作業手順】
 ①破れた(破れかけている)箇所を確認します。汚れていないか濡れていないかボンドが塗れそうかを確認
 ②破れた箇所の両方にウエットボンドを全面に塗ります(沢山つけても垂れるし、乾かないので薄くで大丈夫です)
 ③数分(季節にもよります)置いて、塗った面が乾いて指が引っ付かなくなった程度で大丈夫です。
  ※乾くのを待つのは気になりますがウエットを接着する時は乾いて丁度いいです。乾かし過ぎてもダメです
 ④接着する箇所がズレない様に軽く指でくっつけて押さえます(圧着前の仮止めです)
 ⑤接着した箇所を端から順にアンギラスで接着箇所が平行になるように軽く挟んで(圧着して)いきます。
  ※圧着したあとは特に引っ張っても外れたりはしませんが念の為に完全乾燥時間は放置しましょう
 ⑥圧着したあとは、ボンドの完全乾燥(24時間)を待てば完成です

シーガルのインナーネック部分が裂けてしまいましたので修理を行います
ボンドは多目に出して粘度の少ない所を使います
裂け目に薄く均等にボンドを塗ります
乾燥させます(指で触れてもくっつかない程度まで)
アンギラスで軽く摘まんで一瞬で圧着します
圧着に使うアンギラスです
圧着した直後です(既に密着していますので後は完全乾燥で完了です)
完成です(表側です)

【注意事項】
 ・接着する前の乾燥は必須です。半乾きで接着したことは無いですがやめましょう(接着出来なかった後悔するので)
 ・圧着時はデリケートなウエット生地ですので、バカ力は不要です。軽く挟んでもかなりの圧力かと思います
 ・圧着して翌日海へ入ったこともあり特に問題無かったですが、一応説明書の乾燥時間は厳守しましょう
 ・ボンドの蓋を開けた時に粘り気があったら迷わずやめましょう(再利用を諦め、新品を購入しましょう)

◆この方法は何年も行っていますが、特に問題無く使えているので一度お試し下さい(自己責任で)

アイテムのメンテナンス,サーフボードリペア,波乗り関連,DIY関連サーフィンの道具,サーフィン道具のリペア(修理),サーフボード

波乗りを始めた頃、下手クソなので頻繁にクラッシュする為、サーフボードをサーフショップへ持ち込むのですが毎度毎度サーフショップへ持って行くとリペア代も馬鹿にならなくなり、また持って行くのもなかなか面倒なので サーフショップのリペアー作業を傍らで見せて貰い説明してもらいながらなんとなく習得しました

当時は友達の多くが波乗りをやっていたのでリペアが必要な板を海の帰りに預かりアルバイト感覚で直していましたのでリペアはサーフショップに出すより綺麗に仕上げる自信がありました。ド派手なクラッシュは自分では無理ですが、小さいクラッシュなら自分でやっても手順さえ守れば意外と綺麗に直りますのでチャレンジしてみましょう(ペイントも何度かチャレンジしましたが色が合わせられませんでしたのでクリア専門でした)

リペアの手順

① 傷口周辺をアセトン又はWAXリムーバーで汚れをとる
② 傷口から約2cm程度離してマスキングテープを貼る(他への損傷を防ぐ為)
③ 傷口を#60のペーパーでサンディング、傷口のバリを取り、樹脂の浸透を促すため
④ #80のペーパーでテープ内をサンディング、樹脂の浸透を促しガラスクロスを張るときの段差を無くす為
⑤ サンディングが完了すれば、アセトンでサンディング箇所をクリーニングする
⑥ テープ枠より若干大きめのガラスクロスをテープでしっかり引っ張りとめる
⑦ 上記より、もう一回り大きいガラスクロスをもう一枚重ねて、同様にしっかりとめる
⑧ 樹脂を良く振り、硬化剤を混ぜる。気温により硬化剤の量を変える
※20ml(紙コップ1cm程度)の樹脂に対して硬化剤の量
⇒室温10~15℃=8滴、15~20℃=6滴、20~25℃=5滴、25~30℃=4滴
⑨ 硬化剤を入れて割り箸等で出来るだけ泡が出ないよう完全に混ざるまでかき回す
⑩ 硬化するまで時間が無いのですばやく傷口に樹脂を塗りこむ。ガラスクロスに浸透するように入念に流し込む
※気泡が入れば浸水の可能性有りの為、やり直しが必要です
⑪ 硬化が始まり、樹脂がゼリー状(硬化後1時間~1時間半)になり、消しゴムくらいの硬さになれば、余分なガラスクロスを切り取る
※傷をつけないようにカッターを斜めにして、丁寧に切る。固まってから取るには相当な時間が必要となる為、硬化前にする
⑫ 完全硬化(半日~1日)を待ち、サンディングに入る。#60でバリと余分な樹脂を削る
⑬ 次に#120で傷の外側から内側に段差を無くすようにサンディングを行う
※削り過ぎないように注意、削りすぎるとやり直し
⑭ テープを外し#240で他との段差を無くし、ツライチになるように丁寧にサンディング
⑮ ツライチになれば、再度アセトンでクリーニングを行い、マスキングを行う
⑯ ⑧と同様の樹脂を再度作成し、今度は刷毛で薄く樹脂を塗る
⑰ 硬化が始まり、樹脂がゼリー状(硬化後1時間~1時間半)になり、消しゴムくらいの硬さになればテープを外す
⑱ 完全硬化(半日~1日)を待ちサンディングに入る。仕上げで#240でバリと段差を無くす
⑲ 次に#320の耐水ペーパーで段差を無くし、周りと同様に磨く
⑳ 最終はコンパウンドで周りと同化するように磨いて完成(この時点で他と同化)

細かく記載しましたので面倒に感じるかも知れませんが慣れれば全然難しくはないです。ボードをサーフショップへ持って行って取りに行く手間を考えればチャレンジしてみては如何でしょうか。

リペアで準備するもの

①樹脂
②硬化剤
③アセトン
④マスキングテープ
⑤サンドペーパー(#60、#80、#120、#240)
⑥耐水ペーパー( #320)
⑦ガラスクロス
⑧紙コップ
⑨割り箸
⑩刷毛(ハケ)
⑪コンパウンド
⑫カッター
※樹脂は長期保存がきかないので、少量がおススメです。
※アセトンが無いと刷毛が洗えないので使い捨てになってしまいます。